自動車リサイクル法について
平成14年7月に公布された自動車リサイクル法(正式名称:使用済み自動車の再資源化に関する法律)が、平成17年1月1日から施行されました。
このページでは、自動車リサイクル法の目的・基本的な仕組み・リサイクル料金・リサイクル方法についてご説明いたします。
自動車リサイクル法ってどんな法律?
廃車から出る有用資源をリサイクルして、環境問題への対応を図るための法律で、使用済み自動車は資源として価値が高いものであるため、ゴミを減らし、資源を無駄遣いしないリサイクル制度を作るために、自動車製造業者を中心とした関係者に適切な役割分担を義務付けることにより、使用済み自動車のリサイクル等の適正処理を図る法律です。
- 自動車所有者(最終所有者)
リサイクル料金を負担し、正規に登録された引取り業者へ廃車を引き渡します。 - 引取業者(新車・中古車販売業者、整備業者、直接引取りを行う解体業者等)
最終所有者から使用済み自動車を引取り、フロン類回収業者又は解体業者に引き渡します。使用済み自動車をリサイクルルートに乗せる入り口の役割を果たします。 - フロン回収業者
フロン類を適正に回収し、自動車製造業者・輸入業者等に引き渡し、使用済み自動車を解体業者に引き渡します。 - 解体業者
廃車を基準に従って適正に解体し、エアバック類を自動車製造業者に、廃車ガラ(バンパー・プラスチック類)を破砕業者に引き渡します。 - 破砕業者
廃車ガラ(バンパー・プラスチック類)の破砕(プレス・せん断処理、シュレッディング)を基準に従って適正に行い、シュレッダーダスト(車の解体・破砕後に残る廃棄物)を自動車製造業者へ引き渡します。 - 自動車製造業者等(自動車製造業者・輸入業者)
「拡大生産者責任(※注1)」の考えに基づき、自ら製造又は輸入した車が廃車された場合、その自動車から発生するシュレッダーダスト、エアバック類、フロン類を引取り、リサイクル等を行います。
製品の使用が終わった後まで生産者責任を拡大するので拡大生産者責任と呼ばれています。
注1 拡大生産者責任(EPR)とは
使用後の製品回収や再資源化の費用を、製品コストとして生産者に負担させる考え方です。製品に加わったコスト削減のため、生産者に環境負荷が少なく再利用できる製品の開発や普及を促し、ごみの減量や再資源化を進めています。

自動車リサイクル法の対象となる車
自動車リサイクル法の対象となる車は、以下に挙げるものを除くすべてのクルマ【トラック、バスなどの大型車、特殊自動車(8ナンバー車)も含む】となります。
〈対象外となるクルマ〉
- 被牽引車
- 二輪車(原動機付自転車、側車付きのものも含む)
- 大型特殊自動車、小型特殊自動車
- またその他政令で定めたもの(農業機械、林業機械、スノーモービル等)
対象である自動車であっても、保冷貨物自動車の冷蔵装置など取り外して再度使用する装置は対象外になります。
どうして自動車リサイクル法は必要なの?
日本の自動車の保有台数は2003年度3月末時点で、7689万台、その内廃車にされる車は、年間約400万台(中古輸出車を含めれば、約500万台)の車が廃車されています。
このうち解体業者や破砕業者によって総重量の約75~80%がリサイクルされていますが、残りの約20%はシュレッダーダスト(車の解体・破砕後に残る廃棄物)として主に埋立地処分されています。ところが、この最終処分場がもう残り少なく,シュレダーダストを低減する必要性が高まっています。
また、最終処分費の高騰、鉄・スクラップ価格の低下・不安定な変動により、近年、従来のリサイクルシステムは機能不全に陥りつつあり、不法投棄・不適正処理が心配されています。
また、フロン類がきちんと処理されないとオゾン層破壊や地球温暖化問題を引き起こしてしまいます。
さらに、エアバック類は起爆剤が含まれ取り扱いが難しいため、専門的な対応が必要です。そのため、新しいクルマのリサイクルの仕組みとして,自動車リサイクル法が作られました。


なぜ、リサイクル料金を負担するの?
リサイクル料金は、車のリサイクルの際に出る、廃棄物やフロン類・エアバック類を適正処理し、環境の負荷を少しでも下げようとするのが目的です。
処分費用(リサイクル費用)の負担を嫌った所有者が車の不法投棄をして社会問題になっているため、これを回避する方法を検討した結果、リサイクル費用を事前に所有者に負担させるという方式がとられることとなりました。これは、後払い方式の家電リサイクル法により家電の不法投棄が増えている実態を考慮したものです。
また料金の一部はリサイクル料金の管理や、廃車の情報管理(電子マニフェスト制度(※注2))にも使われており、リサイクル料金の管理は、『財団法人 自動車リサイクル促進センター』が管理・運用し、状況を公表していきます。
大切な地球環境を守るため、クルマの所有者として最後まで責任を持って処理をする必要な料金です。
注2 電子マニフェスト制度
使用済み自動車の流通経路や処理達成を示す管理伝表として、電子情報でやり取りする電子管理表(マニフェスト)制度を導入し、各段階の事業者において確実にリサイクルされたことを確認できる情報管理システムを電子マニフェストといいます。
リサイクル料金はいくらかかるの?
リサイクル料金は、車のメーカー・車種・大きさ・素材・シュレッダーダスト(廃棄物)の発生見込み量、フロン類の充填量、エアバック類の個数、取り外しやすさなどによってリサイクル料金は一台ごとに違います。
料金については順次自動車メーカー・輸入業者にて公表しております。
当社にてお客様のお車の正確なリサイクル料金をお調べ致しますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
| 預託金 | 処理費 | ① シュレッダーダスト料金 |
|---|---|---|
② エアバック類料金 | ||
③ エアコン料金 | ||
| 運用費 | ④ 情報管理料金 | |
⑤ 資金管理料金 |
- 預託金
リサイクル料金のうち、上記①~④を合計したものです。
預託金は、お客様の自動車がリサイクルされる時まで安全に管理され、将来、リサイクルされる時に自動車メーカー・輸入業者等に払い渡されることになります。 - 処理費
リサイクル料金のうち①~③の料金は、自動車メーカー・輸入業者がリサイクル等を行うために必要な料金で、自動車メーカー・輸入業者が公表したものです。 - 自動車リサイクルシステムの運用費
リサイクル料金のうち④、⑤の料金は、自動車リサイクルシステムを運用するために必要な料金で、自動車リサイクル法の指定法人が、経済産業大臣及び環境大臣の許可を受けて定めたものです。
リサイクル料金の支払いはどうするの?
新車を購入する人
2005年1月以降に新車を購入された方は、新車購入時に「リサイクル券」を購入する形で、リサイクル料金を支払います。

現在車を所有している人
既にクルマをお持ちの方は、2005年2月以降最初の車検時までに「リサイクル券」を購入する形でリサイクル料金を支払います。
(リサイクル券は車検時に車検を受ける整備事業所で発行致します。)
この費用負担は車一台につき一度だけとなります。次回の車検時は、すでに「リサイクル券」を買っているので、リサイクル費用の負担は必要ありません。
リサイクル料金が既に支払われている車を中古車として転売する際には転売者はリサイクル料金を受け取り、中古車の本体価格にリサイクル料金を上乗せして次の所有者にリサイクル券を引き継ぐ事が想定されています。

車検を受けずに廃車にする人
車検を受けずに廃車とする場合は、引取り業者に引き渡すときに支払います。
この場合、従来の廃車手続料(事務手数料・抹消料など)が別途かかります。
リサイクル券を持っていない人は、従来の廃車手続き費用+リサイクル料金を支払います。

どうして自動車リサイクル法は必要なの?
リサイクル券とは、リサイクル料金を支払った事を証明するために発行された書面です。
2005年2月1日以降は登録・車検を受けようとする際には、国土交通大臣【運輸支局】等によってリサイクル料金が支払われているかどうか確認ができます。
登録・車検の際に、リサイクル料金が支払われていることを証明するために、リサイクル券が必要となります。
リサイクル料金が支払われてない場合は、登録・車検が受けられなくなりますので、リサイクル券は廃車にするまで大切に保管してください。
注意
もし、リサイクル券を紛失した場合は、発行してもらった場所【自動車メーカー・ディーラー・整備事業者等】に申告すれば、再発行されます。

どうして自動車リサイクル法は必要なの?
使用済みの車は、エンジン・ボンネット・ドア・トランク・ホイール等の部品は取り外され、中古部品として再利用され、さらに、シートは発泡ウレタンや繊維、タイヤはセメントの原材料となり、鉄など金属は素材としてリサイクルされるなど、総重量の約80%がリサイクルされます。
残りの約20%はシュレッダーダスト(クルマの解体・破砕後残る廃棄物)として主に埋立て処分されていますが、これについても2005年以降、自動車メーカー・輸入業者がリサイクルに取り組むこととなっており、2015年にはクルマ全体の95%がリサイクルされることになっています。
